家庭料理に情熱を傾けるロシア人オーナーによるレストランが目黒に登場
2023年7月11日、目黒駅のすぐそばに、現地さながらの味わいが楽しめるロシア・ジョージア・ウズベキスタン料理店「アンナズキッチン(Anna's Kitchen)」がオープンした。吉祥寺のロシアレストラン「カフェ・ロシア」で修行を積んだロシア人オーナーのヴラッドと、ロシアをはじめ、ウズベキスタン出身など多国籍なシェフたちによる家庭料理とワインを、リーズナブルに堪能できる。
Photo: Yosuke Ohashi
店構えは、明るくカジュアルなカフェバーというべき雰囲気。料理のボリュームもたっぷりだ。料理はテイクアウトにも対応しているので、家庭で楽しむのもいいだろう。
Photo: Yosuke Ohashi
「サムサ」や「ハヌム」といった東西の交流を感じさせるウズベキスタン料理
肝心の料理を紹介しよう。まずは、ウズベキスタンのミートパイ「サムサ」(450円、以下全て税込み)を食べてほしい。サクサクのパイ生地の中には、ジューシーなひき肉が収められている。パイ生地に加えられた牛乳がこくを醸し出しており、何度でも食べたくなってしまう。必食の逸品だ。
Photo: Yosuke Ohashi
次はウズベキスタンの小籠包ともいうべき「ハヌム」(1,300円)だ。もちもちの餃子のような皮で、スパイシーなひき肉と野菜を巻き込んでロールして蒸した料理。口に含むと肉汁は少なく、食感は蒸し餃子に近い。ピリリと香辛料がきいているのが特徴的だ。
Photo: Yosuke Ohashi
家庭料理の定番である「プロフ」(1,300円)も忘れずに。チャーハンのような見かけだが、脂っこさがなく、野菜などのナチュラルな甘さが光る。まず油で野菜を炒め、その油で飯を炒めているからだという。野菜のうま味が凝縮されただしの味わいを楽しもう。この、スパイスを抑えめにして素材の味を楽しむ味付けは、ウズベキスタンの首都・サマルカンドのものに近いそうだ。
Photo: Yosuke Ohashi
このほか、麺料理の「ラグマン」(1,300円)やトマトのサラダである「アチチュック」(450円)など、数多くのメニューに目移りしてしまう。ちなみに同店のメニューは、現地の味を再現するにとどまらず、試行錯誤を重ねたオリジナルレシピで提供している。
Photo: Yosuke Ohashi
ジョージア料理のおすすめは、軟らかいひな鶏を使った「タバカ」(1,400円)。皮をカリカリに焼いたジョージアのローストチキンだ。同店では甘辛い秘伝のたれを付けて提供している。あまりのおいしさにすぐに平らげてしまうことだろう。
Photo: Yosuke Ohashi毛皮のコートを着たニシン
もちろん、ロシア料理も豊富なレパートリーを誇る。不思議な名前のサラダ「毛皮のコートを着たニシン」(700円)はその一例だ。ジャガイモなどの野菜の上にニシンの漬物を置き、ゆで卵とビーツで覆ったサラダである。仕上げにかけたマヨネーズがビーツと混ざり切っていない状態は、新鮮な証拠だという。
アルメニア・ジョージアワインを豊富に用意
アジアとヨーロッパの境目にある、ワイン発祥の地とされるコーカサス地方のワインを多数取り揃える。アルメニアワインを初めて試してみたいなら、バランスの取れた「Koor」がいいだろう。同店でも最も人気のある一本だという。ザクロが入ったフルーティーなスイーツワイン「Armenia Pomegranate」など変わり種もある。
Photo: Yosuke Ohashi左から「A