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東京、注目の居酒屋オーナーの店5選

東京、注目の居酒屋オーナーの店5選

 タイムアウト東京 > フード&ドリンク > 東京、注目の居酒屋オーナーの店5選 テーブルのある店内でお酒と食べ物を楽しめる場「居酒屋」は、東京に3万軒以上あるといわれる。その中で選ばれる店になるためにはどんな理由があるのだろうか。 人気居酒屋を作り出した、注目のオーナーたちに話を聞いた。 関連記事『東京、注目のバーテンダー5選』
東京、注目のバーテンダー5選

東京、注目のバーテンダー5選

タイムアウト東京 > フード&ドリンク > 東京、注目のバーテンダー5選 バーでの流儀は日本独自の文化ともいえるが、近年は海外のように、自由に楽しめるバーも増えてきている。若者の酒離れが叫ばれながら、一方でエンターテインメントを追求した店や専門性を持ったヴェニューが出現し、若者でにぎわうバーも少なくない。 そんな新たな日本のバー文化をけん引するにふさわしい、東京で5人の注目のバーテンダーを紹介したい。 関連記事『東京、隠れ家バー7選』
東京、注目の若手パティシエがいる店7選

東京、注目の若手パティシエがいる店7選

タイムアウト東京 > フード&ドリンク > 東京、注目の若手パティシエがいる店7選 スイーツは心の栄養である。と同時に、多くの食がそうであるように芸術の一種だ。ここでは、今東京で注目すべき新進気鋭のパティシエとショコラティエの面々を紹介したい。 ミシュラン星付きフレンチの元パティシエによる珠玉のフレンチトーストから始まり、若き和菓子アーティストや「アシェットデセール」の新鋭、「物語」を紡ぐ美しいケーキ、日本橋という街の印象をも塗り替えた独創的なパティスリーの旗手、夜に通い詰めたいスイーツ店、小さな贅沢が詰まったブラウニーまで、その存在感の出し方も多種多様である。 これからのホリデーシーズン、はたまたバレンタインなど甘い菓子がおいしい季節に、ぜひ、東京のフードシーンの一躍を担うであろう多彩な才能をぜひ感じてみてほしい。 関連記事『東京、注目のバリスタがいる店5選』
東京、ミシュラン星付きシェフのカジュアルライン店4選

東京、ミシュラン星付きシェフのカジュアルライン店4選

タイムアウト東京 > レストラン&カフェ > 東京、ミシュラン星付きシェフのカジュアルライン店4選 ミシュランスターを獲得した店舗での特別な食体験は、高価格帯であることはもちろん、人気ゆえの予約の取りにくさからしても、なかなかできることではない。「行ってみたい」という客の思いはもちろん、「もっと来てほしい」という店の思いも同様に強いものだ。 その双方の願いが形になった、ミシュラン星付きシェフのカジュアルライン店をまずは訪れみては。 関連記事『東京、手頃価格のミシュランレストラン15選』

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後閑信吾が初めて丸の内で挑戦する酒場「The SG Tavern」の全貌

後閑信吾が初めて丸の内で挑戦する酒場「The SG Tavern」の全貌

世界で最も注目されるバーテンダーの一人、後閑信吾が率いるバーカンパニーのSGグループが、「丸の内永楽ビルディング」に2024年5月28日、新店舗「エスジータバーン(The SG Tavern)」をオープンした。 Photo: Keisuke Tanigawa 国内外で8店舗を展開するグループとしては初となる、商業施設内の店舗。「商業施設としては珍しく路面で世界観も作りやすく、丸の内という場所的にもコンセプ トにも合うので、チャレンジしてみようと思いました」と話す。しかもグループとしては日本では初めて渋谷ではなく、丸の内という地での挑戦だ。 「若い時に日本を離れたので、渋谷以外あまり知らなかったんです。なのでThe SG Clubは渋谷で始めました。ただ今回のThe SG Tavernに関しては丸の内の方がよりフィッ トしてると思います」。 店名に冠されたタバーン(酒場)というコンセプトは、後閑自身がしばらく温めていたものである。「バックストーリーを考えるのが好きなんですよ」と話す彼が描いたのは、海外渡航を禁止されていた幕末の時代に、薩摩藩からロンドンに密航した19人の若き侍たち「薩摩スチューデント」から着想を得た、タバーン誕生までのストーリーだ。 Photo: Keisuke Tanigawa 後閑自身が海外で得た感動をのせて 藩産業の近代化を目的とした、侍たちの長い視察旅。彼らは異文化に触れ、見たことのない酒や料理を口にし、特にバーやカクテルにはすっかり魅了されたのだ。エスジータバーンは、帰国した侍たちがバー文化発展のために日本人と外国人との交流の場を作ろうと、各地で口にしたカクテルや料理を提供する店として、日本の玄関口・丸の内にオープンを迎えた。その扉が開かれた5月28日は、初めて彼らが英国の地を踏んだ特別な日だ。 夢と希望に満ちたこのストーリーは、後閑自身が海外で得たノンフィクションとも入り混じっている。 Photo: Keisuke Tanigawa ストーリーは店の随所に小気味よく表現されている。メニューを見ると、とても自由な発想で構成された料理の数々が並ぶ。一部料理の監修は、後閑同様に世界中から才能を絶賛される南青山「ナリサワ(NARISAWA)」のシェフ、成澤由浩というから驚きだ。 画像提供:エスジータバーン「神戸ビーフハンバーグ」 「異業種のプロフェッショナルとの掛け算が大好きなんです」という後閑が、タバーンという日本に馴染みのない業態でどうしてもタッグを組みたいと願ったのが成澤だった。「今までに他店舗を手がけることをしていない方なのでダメ元でお願いしたのですが、即答で快諾していただけました。尊敬するシェフと一緒に仕事ができて光栄です。成澤さんの料理はとにかくバランスが素晴らしいんですよね」。 画像提供:エスジータバーン「甘鯛のフィッシュアンドチップス」 例えば、たった1滴のレモン果汁で味が決まるようなカクテルを作って客を喜ばせる後閑だからこそ、成澤の料理のバランスを絶賛する。聞き馴染みのあるハンバーグやフィッシュ&チップスといった多国籍の酒場のメニューを、見事に成澤が現代的に昇華させた。 Photo: Keisuke Tanigawa 侍たちが各国で味わったハイボールの味わい  それらのどんな料理に合わせても心地よく飲める「ハイボールジャーニー」というドリンクメニューのカテゴリーも面白い。「日本人にとってはハイボールというとウイスキーのソーダ割りを指すと思いますが、カクテルシーンのスタンダートでは、炭酸が
震災復興チャリティーディナーが青山で開催、eaufeuの糸井章太が伝えたいこと

震災復興チャリティーディナーが青山で開催、eaufeuの糸井章太が伝えたいこと

能登半島地震から1カ月経った2024年2月6日と7日、「青山グランドホテル(THE AOYAMA GRAND HOTEL)」の和食カウンター「シカク(SHIKAKU)」で、2夜限りの震災復興チャリティーディナーが開催された。 Photo: Keisuke Tanigawa左から糸井章太、米澤文雄 石川県のオーベルジュ「オーフ(eaufeu)」のシェフ・糸井章太を中心に、西麻布の紹介制レストラン「ノーコード(NO CODE)」のオーナーシェフ米澤文雄、下北沢の和食と美酒を楽しめるレストラン「サーモン&トラウト(Salmon&Trout)」のシェフ中村拓登、そしてシカクによるコラボレーションコースを楽しめる贅沢な2日間だ。 石川県を中心とした北陸の食材をふんだんに使った料理と、石川県の日本酒やワインのペアリングを楽しめる内容。売り上げは糸井が被災地で行っている炊き出しや、米澤と中村が所属する「Chefs for the Blue」が行う支援活動、そのほかの復興支援に寄付されるという。 Photo: Keisuke Tanigawa 石川県小松空港から車で30分、廃校になった小学校の校舎を活用したオーベルジュ「eaufeu」のシェフとして活躍する糸井がイベントの発案者だ。彼は、美しい里山の風景に囲まれた自然豊かな場所で、フランス料理をベースに独自の里山キュイジーヌを届けている。 実はこのエリアは、震災による被害はほとんどなかったという。しかし今石川県に足を運ぶ人、まして石川県のレストランに足を運ぶ人はほとんどいない。場所が無事であっても、客が来ない状況はまだしばらく続くと言えるだろう。 Photo: Keisuke Tanigawa そんな時に糸井は避難所で炊き出しをしながら、ほかにできることとは何かを考え、すぐに友人である米澤に連絡をした。「東京でイベントがしたいです。北陸のために料理がしたいです」米澤はすぐにOKし、持ち前の行動力で今回の会を企画した。元々一緒にイベントをする予定だったという中村も誘い、3人のシェフたちによる、夢の競演がかなったというわけだ。 Photo: Keisuke Tanigawa中村拓登 場所は、米澤がこれまで朝食監修やイベントで何度も仕事をしてきたシカク。さらに、そんなイベントならば、と多くの農家やワインメーカーなどから協賛の手が挙がった。 チャリティーも復興もひととき忘れて、石川の恵みで心も腹も満たす 会が始まると、年長者だからと、米澤が小慣れた開会のあいさつをした後、「メインは糸井シェフなんで」と言ってマイクを渡した。続く糸井は、「何かやらせてくださいという気持ちでヨネさんに連絡しました。ニュースで流れている事実はありますが、それでも自分たちは前に進んでいます。復興とかチャリティーとか言っていますが、今日は元気にやっているということを届けたいんです。食べて飲んで、応援していただけたら」と言って頭を下げた。 Photo: Keisuke Tanigawa開会のあいさつをする3人のシェフ そうして3人のシェフとシカクによる4品のアミューズから成る、華やかなひと皿からコースがスタートした。 糸井による能登のメジマグロをシンプルに塩と裏の山から採ってきたという山ワサビで味わう一品、米澤による蕗の薹味噌をアクセントにした鶏肉をシュー生地で挟んだ一品、中村によるキンカンの中にバナナと豆腐のピュレ、上に石川県のしいたけとからし菜を乗せた爽やかな一品、そしてシカクによるあぶりしめ鯖の棒寿司がひと皿に盛り付けられて
日本の野菜こそ世界で価値がある、麻布台ヒルズに移転したフロリレージュの進化とは

日本の野菜こそ世界で価値がある、麻布台ヒルズに移転したフロリレージュの進化とは

日本を代表するレストラン「フロリレージュ」が、話題の複合施設「麻布台ヒルズ」に移転した。2023年11月の全体開業に先駆けて9月からプレオープンした同店。12月に発表された「ミシュランガイド東京2024」では、またも二つ星を獲得し、常にうれしいニュースを届けてくれている。 Photo: Keisuke Tanigawa 店内は、16メートルもの大きなテーブルにゆったりとした一人掛けソファがずらりと並ぶ。ゲスト全員と一つのテーブルを囲むという、フランス料理のクラシックな「ターブルドット」スタイルで、新たな一歩を踏み出した。 「フランスで働いていた頃から憧れで、8年ほど前から構想していました。でも日本ではそう簡単にはできなかったんですよ」とシェフの川手寛康は語る。 というのも、日本では保健所のルールが厳しく、まして川手が考える理想の物件はなかなか出てこなかった。それでも、「自分がこの先、また移転しようと考えることはないでしょう。もし最後だとしたら、ターブルドットの店をやりたいと思ったんです」と話す。 ようやく出合った物件は、150もの店舗が軒を連ねる施設の中。驚くファンも多かったことだろう。しかし「ガーデンプラザD」の2階は、1フロアが同店だけの贅沢な空間になっており、川手の決断にも納得できるはずだ。 移転して間もないが、これまでの客は変わらず通ってくれているという。「カウンターだろうがターブルドットの形式だろうが、そして僕がプラントベースに移行しようが、何をしようが、常連さんはちゃんと見てくれていますね」 Photo: Keisuke Tanigawa 今、日本でしか食べられないものとは そう、この新店舗で川手が掲げたテーマは「プラントベース」だ。植物由来の食材を積極的に取り入れるということで、ベジタリアンやビーガンなど指向性を狭めた戦略のように感じるかもしれないが、そうではない。「どえらいことをやっているように感じるかもしれませんが、野菜中心にしていこうと言っているだけ。国内の魚や牛肉、乳製品だって使います」 川手はここ数年、台湾への出店をはじめ海外でのイベント参加など、世界を相手に料理をすることが多いという。そんな中で「日本らしい料理」について考えることが増えたと話す。「日本だから和牛、マグロ、築地の魚……と思われがちだけど、正直なところ海外からでも発注したら次の日には届く食材ばかりなんですよ。唯一届けられないのが野菜です。なぜなら、どこの国でも野菜はあるからです」 海外で料理をする際に一番苦労するのは、信頼している日本の野菜が手に入らないことだという。だからこそ、川手は自身の軸を野菜にシフトチェンジした。「日本でしか食べられないものをチョイスするならば、やっぱり野菜なんですよ。あとは僕自身が歳をとって、だんだん野菜がおいしく感じるようになってきたのもありますね。自分が楽しく興味を持ちながら、チャレンジのしがいがあるのが野菜なんです」 強烈なインパクトを持つ見慣れたはずの野菜たち 見た目もふっくらとした「モロコ」を鮮やかな緑の葉が引き立てる。これがコマツナか?と目を疑う。かつてこんなコマツナを見たことがあるだろうか。「簡単に言うと、コマツナのおひたしです(笑)。コマツナをレストランや料亭で食べたことはないんじゃないかな。でも冬の定番の葉野菜といえばコマツナですよね。みんなが知っている食材だからこそ、自分なりのフィルターを通して新しいアプローチをしています」 見慣れた野菜を、川手が美しくおいしい一皿に昇華させる。これこそが都市型レストラン