Kaoru Hoshino

Kaoru Hoshino

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8 best new attractions and facilities opening in Tokyo in 2025

8 best new attractions and facilities opening in Tokyo in 2025

They say change is the only constant in Tokyo. The capital has always been a city of reinventions – some voluntary, others forced – ceaselessly building to outdo itself. And just like in years past, 2025 will see plenty of shiny new facilities opened across the city. The decade-plus project to transform the Takanawa area will come to a culmination of sorts with the completion of Takanawa Gateway City, while Ikebukuro’s iconic Seibu department store will be reborn by way of a massive refurbishment project. We’ll also be getting a host of new hotels and a fun-looking manga museum way out east. Here are eight of the most attractive spots set to begin business over the next 12 months. RECOMMENDED: Discover Tokyo’s off-the-radar gems and best new bars in our new winter issue
三田でしかできない5のこと

三田でしかできない5のこと

タイムアウト東京 >ご近所ガイド> 三田でしかできない5のこと 江戸時代は大名屋敷や御家人の屋敷が並び、今でも風光明媚な土地として知られ、さらに学生街・ビジネスの中心地でもあり、活気溢れる現代的な街という一面も持つ三田エリア。 ここでは、国の重要文化財の建物の中にあるカフェや、非日常が味わえる新感覚の温浴施設など、一風変わった店を紹介しよう。この記事を片手に、バリエーション豊かな三田の街を散策してみては。
5 things to do at the new Ginza Sony Park

5 things to do at the new Ginza Sony Park

Glitzy Ginza has a new hotspot – and this one’s enjoyable without having to dig deep into your wallet. Opened on January 26, Ginza Sony Park is a hard-to-define structure right in the heart of Tokyo’s most storied destination for luxury shopping. Occupying the site of the original Sony Building from the 1960s, the multi-storey ‘park’ was built by the company behind the Walkman and PlayStation in an attempt to present the Sony brand’s philosophy in physical form.   But why set up a mixed-use public space without shops or other permanent tenants in a place like Ginza, where the surroundings are all but entirely dedicated to commerce? Ginza Sony Park tackles this question head-on, aiming to encourage revaluation and redefinition of the use of urban space in its neighbourhood. The facility is composed of three subterranean floors and five above-ground floors, and will host a regular programme of music and art events on the B2, third and fourth floors. Meanwhile, the B3 floor is occupied by a chic casual restaurant serving half-portion dishes – ideal when you’re looking for a quick bite. Aspiring to the status of urban oasis, the park boasts a spacious vertical interior where anyone can spend time as they like. Read on for five ways to enjoy this newly opened landmark. RECOMMENDED: Check out the best new attractions and facilities opening in Tokyo this year
Ginza Sony Parkでしかできない5のこと

Ginza Sony Parkでしかできない5のこと

タイムアウト東京 > カルチャー > Ginza Sony Parkでしかできない5つのこと 2025年1月26日(日)、銀座に新たな「公園」が誕生する。その名は「ギンザ ソニー パーク(Ginza Sony Park)」。同プロジェクトは、これまでにも音楽を持ち運べるようにした「ウォークマン®︎」や、ゲームを大人も楽しめる玩具へと昇華させた「PlayStation®︎」など、数々の独創的な発明で私たちの生活や文化に革新をもたらしてきたソニーが手がける。公園の設立は、ブランドの理念を建造物として具現化した大胆な試みだ。 「なぜ銀座にパブリックスペースを?」と思う人もいるだろう。しかし同施設もまた、都会に「余白」を生み出すユニークなアプローチで、人々の思考の変革を狙う。特定の目的が密集する銀座の街に、オープンスペースである公園を作るという挑戦は、目的が開かれているという点で、既存の価値観に挑むカウンターのようだ。 同施設は地下3階と地上5階からなり、定期的に文化イベントが開催される。地下3階には、スモールポーションで食事が提供される気の利いたカジュアルダイニングを展開。建物内にあるゆとりは、人々が自由に時間を過ごせる場となる。 ここでは、同施設を訪れたらぜひ注目してほしいポイントを、5つ厳選して紹介しよう。
2025年に行くべき新施設10選

2025年に行くべき新施設10選

タイムアウト東京 > Things to do > 2025年に行くべき新施設10選 現在、東京では「100年に一度」と言われる大規模再開発が進行中。新しい建物が次々と誕生している。 2025年には、注目すべき新施設のオープンが相次ぐ予定だ。特に、高輪エリアで進行中の大規模なまちづくり計画「高輪ゲートウェイシティ」の完成や、歴史上初となる「西武池袋本店」の全面リニューアルには、大きな期待が寄せられている。   進化を続ける東京から、2025年も目が離せない。 関連記事『2025年春、直島に新美術館がオープン』『沖縄やんばるに、大規模テーマパーク「ジャングリア」が2025年開業』
東京、12月20〜25日開催のクリスマスイベント6選

東京、12月20〜25日開催のクリスマスイベント6選

クリスマスは目前。2024年のクリスマスは平日なので、週末に祝う人も少なくないだろう。 まだ予定を決めかねているなら、このリストを参考にしてほしい。12月20日(金)から25日(水)の間に開催されるバラエティ豊かなクリスマスの特別イベントを6つに絞って紹介する。
東京、ドイツパン&スイーツ3選

東京、ドイツパン&スイーツ3選

タイムアウト東京 > ショッピング&スタイル >東京、ドイツパン&ドイツ菓子3選 東京都内でドイツパンやドイツ菓子を扱う店の数は決して多くないものの、どの店も本場さながらの味を提供する実力派ぞろいだ。独特の香ばしい風味とむっちりとした食感が魅力のプレッツェルや、アニスやカルダモンなどのスパイスが香るクッキーを提供する、おすすめの3店舗を紹介しよう。
東京、12月に行くべき漫画・アニメ展5選

東京、12月に行くべき漫画・アニメ展5選

タイムアウト東京 > アート&カルチャー > 東京、12月に行くべき漫画・アニメ展5選 12月も都内では、さくらももこ原作の漫画『コジコジ』の体験型展示をはじめ、アーティストがゴジラの世界観を再解釈した作品の展示やコミックマーケットなど、注目のアニメ関連イベントがめじろ押しだ。 一味違う展覧会で別の角度からアニメの世界を堪能してみては。 関連記事『USJの新エリア「ドンキーコング・カントリー」が12月11日オープン』
東京、ドイツ発の名品が手に入るショップ5選

東京、ドイツ発の名品が手に入るショップ5選

タイムアウト東京 > ショッピング&スタイル > 東京、ドイツ発の名品が手に入るショップ5選 ドイツというと、多くの人がサッカーやビールを思い浮かべるかもしれない。しかし、ドイツ人にとってこれは聞き飽きた答えだろう。というのも、実際のところドイツにはほかにも誇れる名品が数多く存在するからだ。 例えば、家で過ごす時間が多いドイツでは、優れたボードゲームが数多く生み出されている。また、物を大切にする文化が根付いているため、半永久的に使用できる高品質な製品も多い。さらに、コンセプチュアルで唯一無二のファッションブランドが存在していることも、あまり知られていない。 そこで今回は、機能性やデザイン性に優れたドイツの名品を取り扱うショップを5つ紹介する。 関連記事『東京、クリスマスコンサート2024』『東京、クリスマスマーケット2024』
東京、12月に開催される蚤の市・マーケットイベント5選

東京、12月に開催される蚤の市・マーケットイベント5選

12月は、大規模なマーケットイベントが目白押しだ。東京都の無形民俗文化財に指定されている伝統的な「世田谷のボロ市」や、作家自身が自作の文学作品を手売りする「文学フリマ」など、毎年注目を集めるイベントが多数開催される。 今回は、寒さが本格化するこの季節にぴったりな屋内開催のイベントを中心に、5つ厳選して紹介する。 関連記事『新橋の横丁タワー「グランハマー」でしかできない6のこと』
新橋の横丁タワー「グランハマー」でしかできない6のこと

新橋の横丁タワー「グランハマー」でしかできない6のこと

タイムアウト東京 >  Things To Do > 新橋の横丁タワー「グランハマー」でしかできない6のこと 鉄道発祥の地であり、鉄道路線の充実やオフィス街として多くのビジネスパーソンが行き交う新橋に、新しいフードレジャー施設「グランハマー」が2024年11月28日(木)にオープンする。食・エンターテインメント・日本の伝統文化が融合した新しい空間だ。 同施設は地下1階から8階までの全9フロアで構成され、「横丁」「エンターテインメント」「おもてなし」「レジャー&リラクゼーション」「日本文化」の5つのコンセプトで構成されている。全フロアには12のテーマブースが設置され、多彩な切り口で日本の魅力を発信する。 食事を楽しむ、個室でグループと過ごす、サウナで心身をリフレッシュするなど、さまざまな楽しみ方ができる空間となっている。24時間営業エリアも多く、終電を気にせず楽しめるのも大きな特徴だ。 ここでは、グランハマーの魅力を6つに分けて紹介する。 関連記事『東急歌舞伎町タワーでしかできない7のこと』
東京、10月にグラフィックデザインを考える展覧会3選

東京、10月にグラフィックデザインを考える展覧会3選

タイムアウト東京 > カルチャー >東京、10月にグラフィックデザインを考える展覧会3選 10月はグラフィックデザインの展覧会が目白押しだ。日本の広告界をリードする大貫卓也や花森安治の展覧会はもちろん、注目の若手デザイナー・上西祐理の展示も見逃せない。 デザインや印刷、出版業界に革命をもたらした写真植字の歴史を学べる展覧会も開催される。グラフィックデザインを多角的に楽しめる機会に、ぜひ足を運んでみては。 関連記事『東京、9月から10月に行くべきアート展』

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直感をハサミで切り取る「宮脇綾子の芸術 見た、切った、貼った」展が開催

直感をハサミで切り取る「宮脇綾子の芸術 見た、切った、貼った」展が開催

身近なモチーフをテーマに、布を切り貼りして数多くの作品を作った宮脇綾子の回顧展「宮脇綾子の芸術 見た、切った、貼った」が「東京ステーションギャラリー」で開催中だ。2025年は彼女の生誕120年と、没後30年の節目の年でもある。 Photo: Kaoru Hoshino『切った玉ねぎ』(1965年) 1905年生まれの宮脇が制作を始めたのは、終戦を迎えた40歳の頃。主婦として家族を支え、自分の命を守ることで精一杯だった戦時下での日々を終え、それまで防空壕(ごう)に出入りしていた時間を何かに使いたいと思ったことがきっかけだった。家事の合間に取り組めて、準備や後片付けに手間がかからない制作手法が「アプリケ」であった。 Photo: Kaoru Hoshino『ちまき』(1960年) 宮脇は、物を大切にするしゅうとめの影響を受け、どんな端切れも決して無駄にしなかった。思いがけない方法で端切れを組み合わせる作品は生前から高い評価を受け、数多くの展覧会に参加。また、アプリケ教室「アップリケ綾の会」を開き、その普及にも尽力した。 制限の中で磨かれた即興的センス 彼女の作品が人を引きつける理由は、ユニークな布の選び方と使い方にある。例えば、野菜を表現するとき、単にその形に布を切り取るのではなく、異なる色や柄、手触りの布を、巧みに切り分けて組み合わせる。写実的なイメージではないが、布の重なりや色彩の調和によって、かえって存在感が生まれるのだ。 隣り合う色と色の組み合わせによって魅力的な画面を作り上げる手法は、極めて絵画的。宮脇の、布を単なる「素材」ではなく、絵の具のように扱う感覚には、画家であった夫、晴の影響があるのだろう。 Photo: Kaoru Hoshino『うど』(年代不詳)   Photo: Kaoru Hoshino『かぼちゃの断面』(1974年) 会場では、ぜひディテールに注目してほしい。『白菜』では、竜がデザインされた布をあえて裏返し、白菜の葉の複雑な形を表現している。柔軟な発想とウィットに富んだ楽しい作品だ。 Photo: Kaoru Hoshino『白菜』(1975年) また、『がらてや』は、フェルト・目の粗い布・レースなどを直感的に使い分けることで、エビの甲羅の複雑な色味や形を表現。彼女の細やかな観察眼と、即興的なセンスが際立っている。 Photo: Kaoru Hoshino『がらてや』(1975年) アプリケは、絵画のように写実的な描写ができない分、ある意味では不自由な技法ともいえるが、制約の中でこそ独自の表現が生まれることもある。宮脇はその名手だ。 限られた枠組の中で、即興的に「間に合わせの技」をつなぎ合わせる宮脇の姿勢は、社会のシステムにあらがうのではなく、独自の道を切り開いてきた彼女の生き方そのものと重なって見える。 制作は日々の営みそのもの 同展は、宮脇の作品を192点所蔵する「豊田市美術館」の協力を得て開催され、初期から晩年まで150点を超える作品を網羅的に展示。戦後の困難な時代を生きた一人の女性が、これほど膨大な作品を残したことに驚かされる。 Photo: Kaoru Hoshino「Chapter 6」の展示 約20年間、ほぼ毎日続けられた『はりえ日記』は、彼女のライフワーク。自然体で作り続けたからこそ、結果として膨大な作品が生まれ、芸術家としてのオリジナリティーが確立したのだ。 Photo: Kaoru Hoshino『はりえ日記』第9巻(1974)年 宮脇が心から楽しんで制作してい
ル・コルビュジエの円熟期の創作に迫る展覧会が「パナソニック汐留美術館」で開催中

ル・コルビュジエの円熟期の創作に迫る展覧会が「パナソニック汐留美術館」で開催中

モダニズム建築の礎を築いた20世紀を代表する建築家のル・コルビュジエ(Le Corbusier)の展覧会「ル・コルビュジエ 諸芸術の綜合 1930-1965」が「パナソニック汐留美術館」で開催されている。建築でその名を世界にとどろかせたコルビュジエだが、同展ではコラージュ・絵画・タペストリーなど、多様な芸術表現に焦点を当て、彼の芸術家としての側面に迫る。 2019年に「国立西洋美術館」で開催された展覧会では、コルビュジエが推進した「ピュリスム(純粋主義)」の運動に焦点を当て、1918年から約10年間の活動を振り返った。一方で同展は、彼の円熟期に焦点を当て、異なる視点からコルビュジエの創作を掘り下げる。 会場では、コルビュジエが生涯を通じて追求した、絵画・彫刻・建築を一つの理念として結びつけようとする「諸芸術の統合」への取り組みを紹介。コルビュジエの思考の全貌を知る上で重要な手がかりとなるだろう。 Photo: Keisuke Tanigawaル・コルビュジエの絵画と、ジャン・アルプによる彫刻『地中海群像』(1941/65年) 建築家でもあり、芸術家でもあったコルビュジエ 同展は、世界恐慌の影響で機械万能主義が衰退したパリにおいて、貝殻や骨、流木といった自然物の形態が創作の着想源として注目されるようになった1930年代のコルビュジエの作品から始まる。また、フェルナン・レジェ(Fernand Léger)やジャン・アルプ(Hans Arp)ら同時代の芸術家たちの絵画や彫刻作品も展示されており、彼らの遊び心あふれる作品からは、未来を希望的に見据えた視点が感じられるだろう。 Photo: Keisuke Tanigawaル・コルビュジエ『イコン』(1963年) 特筆すべきは、第2章で展示されているタペストリー作品。コルビュジエにとってタペストリーは、インテリアの装飾にとどまらず、転居の多い現代人のための「即席の壁」として構想されたものであり、床に敷くのではなく壁に立ち上がるように設置することが意図された。 絵画と建築を統合しようとするこの斬新なアイデアは、さまざまな分野を結びつけたいという彼の革新的な思想を象徴する一例といえるだろう。 Photo: Keisuke Tanigawaル・コルビュジエのタペストリー作品 ルシアン・エルヴェ(Lucien Herve)が撮影したコルビュジエの建築写真と、ワシリー・カンディンスキー(Wassily Kandinsky)の版画が並列して展示されている第4章の展示も見逃せない。この実験的な構成は、未来への理想や抽象的な形態の探求といった、2人の創作に共通するテーマを浮かび上がらせるという点で興味深い。 Photo: Keisuke Tanigawa並列されたワシリー・カンディンスキーの版画とルシアン・エルヴェの写真 コルビュジエの最も未来的なビジョンが紹介されている最後の展示室では、1958年の「ブリュッセル万国博覧会」のために制作されたマルチメディアインスタレーション『電子の詩』が、同館によって再現されている。同作は、映像・音・建築を統合するというコルビュジエの究極の目的を体現したもので、展覧会の締めくくりとしてふさわしいものとなっている。 会場ではぜひ、同館の常設展示室であるルオー ギャラリーに特別設置されたコルビュジエらがデザインした名作椅子や、会場内に設置されたシャルロット・ペリアン(Charlotte Perriand)による長椅子に座りながら作品を眺めてほしい。きっと忘れられない体験と
店主のこだわり詰まったギャラリー兼雑貨店「タイドトーキョー」が学芸大学にオープン

店主のこだわり詰まったギャラリー兼雑貨店「タイドトーキョー」が学芸大学にオープン

2024年にタイムアウトが選ぶ「世界で最もクールな街」ランキングに選出されたことで関心が高まる学芸大学。この街に、人々が集い、クリエーティブなつながりを生むギャラリー「Do you trust me?」が2025年1月5日にオープンした。店内には、個性的なデザインながら機能性に優れた服飾雑貨を扱うセレクトショップ「タイドトーキョー(ta:id tokyo)」も併設され、この街を盛り上げる新たなスポットとして注目が集まっている。  Photo: Kisa Toyoshima店内風景 店主は、2019年からタイドトーキョーを運営し、これまで各地でポップアップに参加してきたルミ。2023年8月から2024年7月末までコミュニティー型商業施設「ビーフラット コミューン(B-Flat COMMUNE)」で出店するなど、さまざまな形で出店活動を行ってきた。実店舗の運営は今回が初となる。 Photo: Kisa Toyoshima「Coucou Suzette」のヘアアクセサリー 店内に足を踏み入れると、作家の思いや個性が感じられるアイテムが並ぶ。ルミがこれまでの出店活動を通じて直接知り合い、その人柄やものづくりの姿勢に共感した作家の商品を中心に取り扱うのが同店のこだわりだ。 Photo: Kisa Toyoshimaタフティング技法で制作された「NEEDLEWORK EVERYDAY」のバッグ そんな彼女の活動を支えるのは、作家たちとの信頼関係と、ものづくりに対する深い敬意。ルミは、「作家に披露する場がなければ、心細い思いを抱えながら創作を続けることになります。その不安が和らげばと思って」と、作家たちが創作に専念できる環境を整えたいという考えを語った。 Photo: Kisa Toyoshima天然石とスワロフスキーを使用した「chicchi works」のリング デザインと機能の両立が魅力のアイテムたち タイドトーキョーに並ぶ商品の魅力は、見た目のかわいさだけでなく、機能性や環境に配慮した優しさにある。例えば、「マリナアンドミツコ(MARINA & MITSUKO)」の食卓を華やかに彩るカラフルなプレートは、竹の繊維をパウダー状にし、コーンスターチなどで成形したエコフレンドリーなアイテムだ。 Photo: Kisa Toyoshima「MARINA & MITSUKO」のプレートとボウル また、鎌倉発のオリジナルインナーウエアブランド「クーラ(CUURA)」は、肌に優しい生地を使用し、チクチクしない快適さとデザイン性を両立させている。ルミが作家一人一人とコミュニケーションを取り、作り手の思いや背景に共感した上でセレクトしているからこそ実現したユニークなラインアップが揃う。 Photo: Kisa Toyoshima「CUURA」の「KINTARO」シリーズのトップス(左)とバミューダパンツ 交流から生まれる垣根を超えたつながり 店舗という場所は、ともすれば「個」に閉じがちだ。しかし、ルミはこれまで行ってきた各地での出店活動といった相互コミュニケーションが活発に行われる環境での経験を通じて、同店でも作家と客など人と人とのつながりが生み出す、単なる物販を超えた創造的な場を目指す。 Photo: Kisa Toyoshima店内の入り口付近はギャラリースペースになっている 新店舗では「ドゥーユートラストミー?(Do you trust me?)」というギャラリースペースが設けられている。ここでは、誰でも自由に参加できる「idobat
ワタリウム美術館を舞台にしたVR作品に注目、雨宮庸介の都内初の展覧会が開催中

ワタリウム美術館を舞台にしたVR作品に注目、雨宮庸介の都内初の展覧会が開催中

アーティストの雨宮庸介による東京の美術館での初個展「雨宮庸介展|まだ溶けてないほうのワタリウム美術館」が、2025年3月30日(日)まで「ワタリウム美術館」で開催している。2000年に制作された雨宮の最初期作品から代表作の『溶けた林檎』から最新作『まだ溶けていないほうのワタリウム美術館』までを一度に観られる、またとない機会だ。 Photo: Kaoru Hoshino『Fruits and the colors(black & white)』(2020年) 1979年生まれの雨宮は、多摩美術大学美術学部油画専攻を卒業後、2011年に渡欧し、2013年にアムステルダムのサンドベルグ・インスティテュート修士課程を修了した。その後、ベルリンを拠点に活動し、2022年に10年ほど生活していた欧州から帰国した。 雨宮は、代表作として知られている『溶けた林檎』を2005年からライフワークとして作り続ける一方で、映像など多様な表現方法に挑み、常に現実と虚構について問い続けている。同展では、雨宮の多彩な作品を網羅的に配することで、アーティストとしての確かな足跡を示すとともに、彼の作品をさらに深く掘り下げる。 Photo: Kaoru Hoshinoロッカーの入り口 展覧会は、2階に設置された小さな扉を開くところから始まる。屈みながら向こう側へ出ると、扉は複数並んだロッカーの一つにつながっていたことに気がつく。部屋に入るたび体のサイズが変わる『不思議の国のアリス』のように、この小さな扉は、身体感覚が揺さぶられる感覚を与えてくれる装置として機能している。身近なものを素材にしながら、鑑賞者に自身のリアリティーを再考させる問いを忍ばせる、雨宮らしい仕掛けだ。 Photo: Kaoru Hoshino『長テーブルと林檎が描かれたドローイング』(2001〜2024年)、『溶けた林檎』(2004〜2024年) 扉の先にある薄暗い室内には、柔らかなライトに照らされた長テーブルが置かれ、その上には雨宮の代表作『溶けた林檎』が30個ほど並べられている。本物のリンゴと見紛うほどに精巧に作られた彫刻だが、それらは重力に押しつぶされたかのようにどろりと溶け出している。「リンゴらしさ」と「リンゴらしくなさ」の相反するする2つの要素を内包させた作品だ。  どこでもないここを肯定するVR作品 3階では、雨宮が同展開催直前まで制作していたというVR作品『まだ溶けていないほうのワタリウム美術館』が体験できる。展示室に座ってVRのヘッドマウントディスプレー(HMD)とヘッドフォンを装着すると、先ほどまで自分がいた展示室そのものが目の前に広がり、仮想現実で現実を体験するという不思議な状況に没入できる。 最新VR 作品のためのドローイング(2024年) 雨宮は、仮想現実へと誘う装置であるHMDを逆手に取り、鑑賞者を一度「ここではないどこか」へ送り出すことで、「どこかではないここ」へと再び目を向けさせる。鑑賞する前と後では、現実そのものを肯定する新たな視点が加わったような清々しい感覚が味わえるだろう。同展の中でも、特に印象的な作品だ。 Photo: Kaoru Hoshino「ビューイング・ストレージ」 あらゆる仕方で「普遍性」を表現 4階には、同展の手がかりとなる「ビューイング・ストレージ」が設置。ここは、雨宮がこれまでに制作してきた作品群や制作過程の木彫などが雑多に置かれたスタジオのような空間となっている。 Photo: Kaoru Hoshino「ビューイング・ストレージ」
藤原ヒロシが手がける新たなカルチャーの発信源「V.A.」が原宿のモントーク跡に誕生

藤原ヒロシが手がける新たなカルチャーの発信源「V.A.」が原宿のモントーク跡に誕生

2022年3月、20年にわたって愛されてきた「モントーク(montoak)」が幕を閉じ、その跡地に物販・カフェ・ベーカリーを複合的に展開するコンセプトストア「V.A.」が2024年12月15日(日)に誕生する。 Photo: Kisa Toyoshima外観 ディレクターを務めるのは、日本のストリートファッションを牽引してきた藤原ヒロシ。さらに、カフェカルチャーの先駆者である山本宇一がカフェ監修を担当し、ストアデザインは「ステューシー 原宿チャプター(STÜSSY HARAJUKU CHAPTER)」などを手がけた荒木信雄が手がけるなど、東京カルチャーを代表する3人がタッグを組んだ話題のスポットだ。 Photo: Kisa Toyoshimaタイルが敷き詰められた階段 アンバー色のガラスに包まれた寡黙な外観はそのままに、店内に足を踏み入れると、工夫の凝らされたコンクリートの壁や、敷き詰められた小さな丸いタイルなど、装飾的な要素が詰め込まれたホテルのロビーのような空間が広がる。長い時間をかけて作り上げられた空間の細部に宿るこだわりは圧倒的だ。 Photo: Kisa Toyoshima 1階の物販エリアには、「New Era®」や「L.L.Bean」、「Levi’s®」といったブランドのコラボレーションアイテムが並ぶ。「UNDERCOVER」のデザイナーである高橋盾とディレクター西山徹が制作した限定アイテムにも注目したい。 Photo: Kisa Toyoshima1階の物販エリア Photo: Kisa Toyoshima裏側にロゴを印刷したL.L.Beanのトートバッグ Photo: Kisa Toyoshima1階の物販エリア また、「agnès b.」や「CONVERSE」が藤原ヒロシの「fragment design」とタッグを組んだ同店限定アイテムもラインアップされている。店名の「V.A.」が意味する「Various Artists」の名の通り、今後もさまざまなアーティストとのコラボレーション企画が予定されており、訪れるたびに新しい発見がある。 Photo: Kisa ToyoshimaVAT BAKERY Photo: Kisa Toyoshima店内で焼き上げられるVAT BAKERYのフード 中2階の「バット ベーカリー(VAT BAKERY)」では、店内で焼き上げたドーナツやペイストリーを提供。フォトジェニックなスイーツは2階のカフェスペースで味わうことができ、テイクアウトも可能だ。2階には2024年5月に閉店した神田の純喫茶「珈琲専門店 エース」から譲り受けた革張りの椅子とテーブルが並び、歴史と現代が調和した空間が広がる。 Photo: Kisa Toyoshima珈琲専門店 エースから譲り受けた椅子とテーブル   表参道の並木道を見渡せる大きな窓を備えたカフェスペースでは、「珈琲専門店 エース」の名物「のりトースト」や、白玉とあんこが贅沢に入った「あんこ抹茶ラテ」、そして甘さが特徴の「カフェパリス」など、懐かしくも新しいメニューが楽しめる。 Photo: Kisa Toyoshima「のりトースト」と「ドリップコーヒー」 Photo: Kisa Toyoshima「あんこ抹茶ラテ」(左)、「カフェパリス」 Photo: Kisa Toyoshimaカフェスペース この場所には、かつて1972年に開店した伝説のカフェ「カフェ ド ロペ(Café de Ropé)」があった。カル
2025年3月下旬、大宮に「住めるミニシアター」が誕生

2025年3月下旬、大宮に「住めるミニシアター」が誕生

埼玉県の大宮駅から徒歩5分の位置に、待望のミニシアター「オット(OttO)」が2025年3月下旬に誕生する。地域の文化を支える新たな拠点として、地域住民や映画ファンから大きな期待が寄せられている。 かつて日本全国に7000館以上あった映画館は、現在600館を下回るまでに減少。映画文化が息づいていた街も、今や過去のものとなりつつある。 さいたま市も例外ではない。かつて大宮には映画館が12館あったが、現在は駅から離れた場所にシネマコンプレックスが2軒あるのみ。文化の拠点としての役割を担っていた映画館は、街からほぼ消え去った。そんな背景の中での新たなチャレンジに、注目が集まっている。 画像提供:OttO1990年頃の大宮区桜木町1丁目エリア きっかけは自宅の建て替え 同プロジェクトを手がけるのは、地元在住の今井健太。1990年代から続く大宮駅西口の都市開発による街の変遷を、間近で感じてきた人物だ。今井は、さいたま市が推進する土地区画整理事業により街並みが整備される一方、かつてのように人々が集える場所が失われていく現状を目の当たりにしてきた。 そんな中、義父が所有する建物の区画整理による建て替えを機に、土地の管理運営を託された。駅近という恵まれた立地にもかかわらず、今井は住宅の再建ではなく、地域の未来を見据え、この土地を文化インフラとして活用する決断を下した。 「近所の皆が仲良く、昔から住んでいる人も引っ越してきた人も顔を合わせる事ができる場所があった方がいい」という義父の思いを引き継いだ今井と、その理念に賛同して集まった仲間が、このプロジェクトを形にしたのだ。 気軽に立ち寄りたくなる場所 オットは、ミニシアターの枠を超えた複合施設として運営される。施設内にはカフェやシェアハウスも併設し、地域住民はもちろん、誰でも気軽に立ち寄れる場所を目指す。建築家の佐々木善樹が手がけるオットの館内は、機能性と心地よさを兼ね備えた風通しの良い空間になるよう設計が施されている。 1階には、バーカウンターとカフェスペースを設置し、モーニングからナイトタイムまで幅広い時間帯で食事が楽しめる。また、映画関連の書籍をはじめ、料理本、コミックなど多彩なジャンルの書籍が並ぶブックカフェとしても利用できる。週末にはマルシェやフリーマーケットの開催も予定されており、オープンな場所として活用されるという。 画像提供:OttO1階のバーカウンターとカフェスペースのイメージ 2階はシアタールーム。約220インチのスクリーンと50席の観客席を備えた上映室には、山形の「鶴岡まちなかキネマ」から譲り受けた座席を使用する。映画上映だけでなく、音楽ライブや講演会、貸し切り上映会にも対応するなど、多目的な利用が可能。また、3階から5階には、短期から長期滞在まで対応できる25室のシェアハウスが併設される。 画像提供:OttO2階のシアタールームのイメージ 画像提供:OttOシェアルームのイメージ 池袋や新宿へのアクセスが良く、大宮は「通り過ぎる街」になりがちだった。しかし、この新しい映画館の誕生をきっかけに、大宮が文化を発信する街へと変わっていく未来を期待せずにはいられない。 オットの開館には、クラウドファンディングによる支援が欠かせない。5,000円から支援ができ、1万円の「ムビチケミニシアター券」を購入すれば、オープン日から1年間映画を楽しみながら応援できる。集められた資金は、デジタルシネマ映写機の導入やカフェ・シェアハウスの運営費用に充てられる予定だ。 クラウドファンディングの詳細は
「大阪・関西万博」でオランダが次世代に伝えたいこと

「大阪・関西万博」でオランダが次世代に伝えたいこと

「2025年大阪・関西万博」(以下、万博)では、「いのち輝く未来社会のデザイン」というテーマに沿って、各国のSDGsの達成に向けた取り組みが展示される。その中で注目されるのが、子どもたちへの教育やサステナビリティをテーマにしたオランダの取り組みだ。 オランダは過去に「子どもの幸福度ランキング」で3回首位を獲得するなど、子どもが幸せに暮らせる国として知られており、循環型社会の実現に向けた政策にも積極的である。 こうした背景を受け、オランダ王国大使館・総領事館と、日本語教科書の出版や講演を通じてマルチリンガルの子ども教育に関わる活動を行うオランダ在住の日本人3人から成る「おひさまプロジェクト」は、大阪・関西万博の特別企画として、子どもたちに向けたワークショップを2024年12月1日、「ITOCHU SDGs STUDIO」で開催した。 Photo: Kaoru Hoshinoネイティブ講師によるオランダ語レッスンの様子 オランダは「子どもの幸福度ランキング」首位常連 最初に、オランダ語の簡単なあいさつや、オランダの文化を紹介。単なる紹介だけでなく、リサイクル率向上の一環として採用されているペットボトル飲料のデポジット制などを例に挙げ、オランダがSDGsをどのように日常生活に取り入れているかをクイズ形式で子ども達に伝えた。子どもたちはオランダが実施するサステナブルな取り組みを楽しみながら学んだようだ。 Photo: Kaoru Hoshinoアップサイクルアートに使用する古紙を選ぶ子どもたち Photo: Kaoru Hoshinoアップサイクルアート制作中の様子 続いて行われたのは、古紙を使ったアップサイクルアートの制作。普段捨ててしまうものを再利用し、新たな価値を生み出すプロセスを体験した。SDGsを日常生活に取り入れる方法を経験する、貴重な機会となっただろう。 Photo: Kaoru Hoshinoこれらの古紙を再利用して、新たな作品が生まれる 「次世代に受け継ぐための万博だと考えています」と語るのは、万博担当商務官を務める在大阪オランダ王国総領事館のマルタイン・フーレ(Martijn Heule)。今回のイベントをはじめ、万博を通じてオランダが目指すのは、子どもたちに持続可能な社会の在り方を自然に理解してもらうことだ。 万博を契機に各国とのつながりを生むことで、将来、子どもたちがサステナビリティや他文化に親しみを持ち、興味を深めていく。そして、それがより良い未来を築くきっかけとなることが、万博が果たすべき重要な役割の一つである。 今後も、イベント・展示会・セミナーなど多彩なプログラムが予定されているので、引き続き注目したい。 Photo: Kaoru Hoshinoアップサイクルアート制作中の様子 万博の情報発信基地に期間限定ショップが登場 今回のワークショップが行われたITOCHU SDGs STUDIOの地下1階の「GALLERY」では、2025年1月31日(金)まで「2025大阪・関西万博コンセプトストア いのち輝くシリーズ 外苑前店」が展開中。会場は、「大阪・関西万博」のパビリオンや入場チケットなどの基本情報を伝える紹介スペースと、万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」に共鳴した公式ライセンス商品を展示・販売するスペースで構成されている。 Photo: Kaoru Hoshino大屋根リングの端材を再利用した展示台 注目は、商品だけでなく、その横に記載された製造過程の詳細や背景。サステナビリティに向
神楽坂の古い街並みに新スペースPAAMAが誕生、内装は関祐介が担当

神楽坂の古い街並みに新スペースPAAMAが誕生、内装は関祐介が担当

神楽坂に残る古い街並みの一角に現れた新スペース「パーマ(PAAMA)」で、韓国を代表するデザイナー、イ・カンホ(Kwangho Lee)の展覧会が2024年12月7日(土)まで開催中だ。イは、スタイロフォームやポリ塩化ビニル、鉄、陶土といった日常的で多様な素材を用いた家具のデザインで知られている。 Photo: Kaoru Hoshinoイ・カンホ 彼のデザインは、機能性を追求するだけでなく、実用性と芸術性を押し広げる挑戦そのものといえる。その取り組みとして、空間を「誰も住んでいない」と仮定することで、デザインの固定観念を打ち破り、自由な発想を広げるプロジェクト「NOL」は、彼の代表的なものの一つ。さらに韓国の伝統文化を再解釈して作品に取り入れるなど、ジャンルの枠を超えた活動に注目が集まっている。 Photo: Kaoru Hoshinoイ・カンホ 伝統的な技術や日常的な素材に新たな意味や解釈を与えるのは、彼のシグネチャースタイルになっている。このコンセプトをもとにロープやケーブルを編み込むことで制作されたのが、「Obsession(執着)」と名付けられたシリーズだ。 Photo: Kaoru Hoshinoイ・カンホ 同展のタイトルにもなっているこの作品群は、ナイロン製のロープや電気ケーブルを編み込み、日常的な素材を新しい形で再構築している。これらは1980年代の韓国家庭で見られた、母や祖母によるかぎ針編みの記憶からインスピレーションを得たもの。しかし、伝統的な枠にとらわれず、イならではのアプローチで有機的かつ彫刻的な作品へと生まれ変わった。その結果、観る人に新しい視点をもたらしている。 Photo: Kaoru Hoshino関祐介により制作された展示台 「東京らしさ」が詰まった新スペース パーマは、雑誌『ポパイ』のアートディレクターを務めた前田晃伸の事務所とギャラリーを併設した新しいスペースだ。ヘアスタイルの「パーマ」に由来するその名称には、髪形のように自由自在にスタイルや領域を変えるというコンセプトが込められている。 内装は、「サカイ(sacai)」をはじめ、「キコ コスタディノフ(Kiko Kostadinov)」の内装で知られるインテリアデザイナーの関祐介が担当。倉庫だった建物の雰囲気をあえて残し、インダストリアルな趣を活かした空間となっている。 Photo: Kaoru Hoshino自動販売機の間を抜けるとギャラリーへつながる階段がある 雑居ビルの地下に位置し、「こんな場所にギャラリーが?」と思わせる、東京特有の驚きが詰まったロケーションだ。ギャラリーへとつながる階段には、元の構造を生かした遊び心あるデザインが施されており、一見殺風景な空間にさりげない仕掛けが隠されている。 Photo: Kaoru Hoshino階段の上に作られた階段 展覧会に合わせ、「TOO MUCH Magazine」の編集チームが製作し、前田がアートディレクションを担当した作品集も販売されている。写真家の伊丹豪が撮影したイの作品や、前田自身が韓国のスタジオで撮影した写真、さらには独占インタビューも収録されており、イの世界観を存分に堪能できる一冊となっている。 Photo: Kaoru Hoshinoイ・カンホ 工業製品とハンドクラフトの境界を曖昧にするイの作品と、建物が調和した本展にぜひ足を運んでみては。 関連記事 『東京、11月から12月に行くべきアート展』 『東京、クリスマスツリー10選』 『2025年3月アジア初上陸、
1〜3位は都内のサウナが独占、2024年サウナランキングが発表

1〜3位は都内のサウナが独占、2024年サウナランキングが発表

2024年11月11日は「ととのえの日」。第3次サウナブームが始まってから早5年、サウナはもはや流行を超え、生活習慣として定着している。 これまでに100施設を越えるサウナ施設をプロデュースしてきたTTNEは、2018年から「SAUNACHELIN(サウナシュラン)」として、全国の革新的なサウナ施設を表彰・発表してきた。7年目を迎えた今年は、全国11件の施設がランクインを果たした。 ここでは、上位に選ばれた都内のサウナ施設や、特別賞を受賞した施設を紹介しよう。 TTNE株式会社TOTOPA 都立明治公園店 1位の座に輝いたのは、「明治公園」内にある「トトパ(TOTOPA)都立明治公園店」 。2024年3月、「国立競技場」の目の前に誕生した都市型スパ施設だ。男性用フロアには3つのサウナと、水深約160センチメートルの水風呂を含む2種類の水風呂、さらに3つの休憩エリアがあり、18通りの整い体験が楽しめる。  女性用フロアには、脱衣エリアと薬草スチームの蒸し湯を備えた館内着エリアがあり、女優のMEGUMIが選んだコスメがパウダースペースに揃う。サウナ初心者から上級者まで満足できる新感覚のスパ施設だ。  TTNE株式会社サウナ東京 「サウナ東京」は前年に続き2位をキープ。サウナストーンに水やアロマ水をかけて蒸気を発生させるオートロウリュサウナ「蒸気乱舞」をはじめ、メディテーションサウナ「瞑想」、スチームサウナ「戸棚蒸風呂」といったテーマの異なる5つのサウナを提供。さらに異なる水温の3つの水風呂と60席の休憩スペースを備え、関東最大規模の施設として2023年4月のオープン以来多くのサウナーたちをとりこにしている。 TTNE株式会社TREATMENT SAUNA SteaMs. 女性専用の「トリートメントサウナ スティーミズ(TREATMENT SAUNA SteaMs.)」が3位にランクイン。きめ細やかなスチームサウナが特徴で、天然ハーブを使ったハーバルサウナと交互に入ることで、美容効果とリラクゼーションを同時に得られる設計だ。 TTNE株式会社大谷元気炉六号基 特別賞には、栃木県宇都宮市大谷町にある「大谷元気炉六号基」が受賞。現代美術家の栗林隆が手がけたこの「体験型アートインスタレーション」は、大きな窯に薬草を入れて湯を沸かし、その蒸気を充満させたスチームサウナ状態の空間に観客が入るという体験型の作品。ハーブや薬草の香りと、濃密なスチームに包まれることで、あらゆる感覚が呼び起こされるという。まさに唯一無二の体験だ。 TTNE株式会社北こぶし知床 ホテル&リゾート 3位以下のランキングは、以下の通り。  4位 大阪サウナDESSE  5位 北こぶし知床 ホテル&リゾート   6位 別邸 仙寿庵  7位 CYCL  8位 Hiki stargazing sauna  9位 星野リゾート 青森屋  10位 塚原から風呂  11位 泊まれるサウナ屋さん 品川サウナ 寒さが増す季節、サウナで心身ともにリラックスしてみては。 関連記事 『「ミシュランガイド東京2025」全507軒の掲載店を発表、新たな三つ星獲得店も』 『スタジオツアーロンドンで最も人気のクリスマス特別企画が日本初上陸』 『TODA BUILDINGでしかできない5つのこと』 『建築家・隈研吾の手がけた2種類のクリスマスツリーが虎ノ門と銀座に登場』 『東京、イルミネーション2024』 東京の最新情報をタイムアウト東京のメールマガジンでチェックしよう。登録はこちら  
スタジオツアーロンドンで最も人気のクリスマス特別企画が日本初上陸

スタジオツアーロンドンで最も人気のクリスマス特別企画が日本初上陸

映画『ハリー・ポッター』シリーズ第1作『ハリー・ポッターと賢者の石』で、ハリーたちが初めてホグワーツ魔法魔術学校で迎えるクリスマスのシーンは、まさに魔法の世界に飛び込んでみたくなるような特別なものだ。豪華なごちそうに、祝祭ムードを盛り上げるガーランド、きらめくオーナメントで飾られたツリーなど、セットや小道具までもが重要な出演者となって特別な世界観を作り上げている。 Photo: Kisa Toyoshima大広間でのクリスマスディナーの再現(ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 ホグワーツ・イン・ザ・スノー) 2024年に開業1周年を迎えた「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 - メイキング・オブ・ハリー・ポッター」では、そんな『賢者の石』のクリスマスシーンを2024年11月9日(土)から2025年1月5日(日)までの期間限定で再現。この特別企画「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 ホグワーツ・イン・ザ・スノー」は、イギリスの「スタジオツアーロンドン」で最も人気のあるイベントの一つ。ついに、東京での初開催が実現した。 Photo: Kisa Toyoshima撮影で使用されていた食品サンプルの再現(ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 ホグワーツ・イン・ザ・スノー) 特に注目すべきは、映画制作に携わった職人たちが同じ手法で忠実に再現した「大広間」と「ホグワーツ城の模型」だ。撮影資料をもとに、セット・デコレーターのロージー・グッドウィン(Rosie Goodwin)率いるイギリスの職人たちが映画制作当時と同じ素材・プロセスで現地で製作したものを日本に運び、日本で組み立てるという徹底ぶり。それにより、細部までこだわり抜かれた仕上がりになっている。 Photo: Kisa Toyoshimaクリスマスには欠かせないヤマウズラのオーナメント(ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 ホグワーツ・イン・ザ・スノー) ハリーたちが見たクリスマスの光景が目の前に蘇る 大広間での見どころは、イギリス伝統のクリスマスメニューがずらりと並ぶテーブル。よく見ると、テーブル上のクリスマスギフトは一つ一つ形が異なり、こだわりが詰まっている。さらに、大広間を囲む5〜6メートルのクリスマスツリーや、1000個を越えるオーナメントも圧巻だ。 Photo: Kisa Toyoshima大広間でのクリスマスディナーの再現(ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 ホグワーツ・イン・ザ・スノー) 映画では一瞬しか見えない装飾がここではじっくり鑑賞できるのが嬉しい。リアリスティックに作り込まれた大広間にいると、ハリーたちが見たあのクリスマスの光景が目の前に広がるような体験が味わえる。 Photo: Kisa Toyoshima職人によって雪化粧を施されたホグワーツ城の模型(ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 ホグワーツ・イン・ザ・スノー) 一方、クリスマス仕様の雪化粧を施されたホグワーツ城の模型も必見。粉雪に包まれたホグワーツ城は、建築の美しさが一層際立ち、神秘的な雰囲気を漂わせている。 Photo: Kisa Toyoshimaホグワーツ城の模型(ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 ホグワーツ・イン・ザ・スノー) ホグワーツ城を照らす照明がゆっくりと明暗を繰り返し、朝から夜への時間の流れを表現する。光が暗くなるとともに、小さな窓から明かりがぽつぽつと点灯し始め、街灯も次第に一つずつ灯っていく。細部にまで至る巧妙な演出は、いつま
伝統工芸作家が新境地を開く「ポケモン×工芸展」が麻布台で開催

伝統工芸作家が新境地を開く「ポケモン×工芸展」が麻布台で開催

 「麻布台ヒルズギャラリー」で、2024年11月1日(金)から 2025年2月2日(日)まで、「ポケモン×工芸展-美とわざの大発見-」が開催される。これまでもポケモンは、ヴァン・ゴッホや現代アーティストのダニエル・アーシャム(Daniel Arsham)といったアート界とのコラボレーションで人々を楽しませてきた。本展では、伝統工芸とポケモンという意外な組み合わせに期待が高まる。 Photo: Kisa Toyoshima須藤玲子『ピカチュウの森』ニードルレースで作られた、約900本のピカチュウのインスタレーション。中を歩いて作品を体験できる。/©2024 Pokemon. ©1995-2024 Nintendo/Creatures Inc. /GAME FREAK inc Photo: Kaoru Hoshino須藤玲子『ピカチュウの森』(一部)/©2024 Pokemon. ©1995-2024 Nintendo/Creatures Inc. /GAME FREAK inc 本展は、2023年に石川県の「国立工芸館」で初開催された後、米国の日本文発信拠点「ジャパン ハウス ロサンゼルス(JAPAN HOUSE Los Angeles)」などを巡回し、多くの反響を呼んだ。これまでの展示では、約70点の作品が紹介されていたが、今回の東京開催では初公開の新作も加わり、出品数は約80点に拡大した。 Photo: Kisa Toyoshima吉田泰一郎の作品群/©2024 Pokemon. ©1995-2024 Nintendo/Creatures Inc. /GAME FREAK inc. Photo: Kisa Toyoshima吉田泰一郎『ミュウツー』/©2024 Pokemon. ©1995-2024 Nintendo/Creatures Inc. /GAME FREAK inc. 今回は新たに、吉田泰一郎による全長約2メートルの実物大『ミュウツー』の彫刻をはじめ、優美な文様で飾られた植葉香澄の『蔦唐草文ジュペッタ』などが加わった。さらに、ピカチュウをモチーフにした桑田卓郎の陶器のインスタレーションには、新たな要素が加わり、従来の2倍のボリュームで登場する。 Photo: Kisa Toyoshima植葉香澄『蔦唐草文ジュペッタ』(左)/©2024 Pokemon. ©1995-2024 Nintendo/Creatures Inc. /GAME FREAK inc. Photo: Kisa Toyoshima桑田卓郎『ボウル(ピカチュウ)』/©2024 Pokemon. ©1995-2024 Nintendo/Creatures Inc. /GAME FREAK inc. 会場は3部構成となっている。第1部「すがた 〜迫る!〜」では、高度な工芸技術によってポケモンの存在感をリアルに引き出した作品が展示。第2部「ものがたり 〜浸る!〜」は、ゲームを通じて表現されたポケモンの世界観に浸れる作品が並ぶ。第3部「くらし 〜愛でる!〜」では、器や着物などの生活アイテムにポケモンが登場したかのような作品を楽しむことができる。 Photo: Kisa Toyoshima福田亨『雨上がり』/©2024 Pokemon. ©1995-2024 Nintendo/Creatures Inc. /GAME FREAK inc. ポケモン世代ならではの表現 出品作家は、ベテランから若手までの20人。その多くが1997年のアニメ放送をきっかけ
よみうりランドにイルミネーションで輝く日本唯一のツイン観覧車が出現

よみうりランドにイルミネーションで輝く日本唯一のツイン観覧車が出現

2024年に開園60周年を迎えた「よみうりランド」では、新しい観覧車「Sky-Go-LAND(スカイゴーランド)」のオープンや、特別なイルミネーションイベント「よみうりランド ジュエルミネーション2024」が開催されるなど、来園者を楽しませる内容が盛りだくさんだ。本記事では特におすすめしたい見どころをいくつか紹介しよう。 Photo: Kisa Toyoshimaマスコットキャラクターと、サノヤス・ライド代表取締役社長の大門淳(左)、よみうりランド代表取締役社長の溝口烈 1つ目は、新観覧車Sky-Go-LANDだ。この観覧車は、車椅子のまま乗車できる広々とした室内や、季節を問わず快適に楽しめるよう冷暖房を備えている点が特徴で、誰もが楽しめる設計となっている。また、観覧車には483灯のフルカラーLEDが取り付けられ、季節やイベントごとに多彩な光の演出が行われる。 Photo: Kisa ToyoshimaSky-Go-LAND 新観覧車のオープンに際し、よみうりランドの代表取締役社長の溝口烈は、「コロナ禍では既存の大観覧車をワーケーション用に利用したことがあるので、さらに居心地の良くなった新観覧車を社長室にしようとも考えています」と冗談交じりに魅力を伝えた。  Photo: Kisa Toyoshima大観覧車(左)、Sky-Go-LAND また、Sky-Go-LANDの向かいには、1980年のオープン当時「東洋一の大観覧車」として注目を集めた「大観覧車」が悠々と回る。この大観覧車は44年間にわたり、多くの人々に一生の思い出を提供してきたが、2025年1月13日(月・祝)をもって役目を終える予定だ。それまでの約2カ月半の期間限定で、日本で唯一の「ツイン観覧車」が楽しめる貴重な機会となっている。 Photo: Kisa Toyoshima「波のプールエリア」で行われる噴水ショー 2つ目の見どころは、2024年で15シーズン目を迎える人気イルミネーションイベント「よみうりランド ジュエルミネーション2024」。こちらも開園60周年を祝う特別な仕様に。今年のテーマは「LIGHT is LOVE~ダイヤモンド60セレブレーション~」。よみうりランドと来園客が共に築いてきた60年の絆を、世界で一番硬い物質とされるダイヤモンドに例えて名付けられた。 日が沈み空が暗くなる17時を過ぎると、園内のイルミネーションが一斉に点灯する。日中の雰囲気とは一転して、色とりどりの光が園内を幻想的に彩る。園内の至る所が光で演出されているが、中でも「アクアエリア」内の「波のプールエリア」で行われるドラマチックな噴水ショーは見逃せない。 高さ15メートルの巨大リングを中心に、音楽に合わせて238本の噴水がしなやかに踊る姿は圧巻だ。また、レーザーや炎も演出に加わり、コンサート会場さながらの迫力が感じられる。 Photo: Kisa Toyoshima開演60周年を祝うためのキャンドルに見立てた60本のイルミネーションのオブジェ ジュエルミネーションを手がけたのは、日本における照明デザインの第一人者であり、東京タワーのライトアップを通して東京の夜景に革新をもたらした石井幹子。「光は浴びるものです。自分の目でその美しさや優しさを感じに来てください」と、石井は光に対する思いを語った。 一つ一つ特注で制作したというイルミネーションの色彩は、実際に近くで見ると非常に繊細で、隣り合う色と色の組み合わせが美しい情景を生み出している。  Photo: Kisa Toyoshi