日本橋兜町に新たな風、アップデートされた居酒屋「マルヤマ」が誕生
1万円札の肖像で、日本経済の父と呼ばれる渋沢栄一が創設した日本最古の銀行「第一国立銀行」。「ケーファイブ(K5)」は、1923(大正12)年に建てられたその別館を、スウェーデンのデザインユニットClaesson Koivisto Rune(CKR)がリノベーションした、ホテルやレストランが一体となった複合施設だ。
その1階にあり、ホテルのメインダイニング的な役割も果たした「ケイブマン(CAVEMAN)」が閉店。新たな居酒屋文化を発信する「マルヤマ(MARUYAMA)」として2025年3月22日に生まれ変わった。
北欧と和のテイストが同居したケイブマンを居抜きで利用した同店を手がけるのは、居酒屋らしかぬカフェやビストロのような店内や一工夫されたメニューの数々が人気の代々木上原のビストロ「メゾン サンカントサンク(MAISON CINQUANTE CINQ)」や「ランタン池尻大橋」などを展開する、株式会社シェルシュの丸山智博だ。
Photo:Kisa Toyoshimaシェフの丸山智博
ディナーはアラカルトでカジュアルに楽しめ、人形町「高柳豆腐店」の絹豆腐「きぬゆたか」にアボカド、新タマネギ、パセリピューレで作った天かす、自家製パセリオイル、カキ醤油を合わせた「翠のたぬき冷奴」(1,000円、以下全て税込み)や、丸山の故郷である長野県安曇野市のブランド豚とタケノコを使った「安曇野放牧豚 焼売 発酵バターと黒七味」(1,200円)などを提供する。
「人が集まって、笑顔がこぼれる居酒屋はとてもポジティブな形態」と開店の経緯を語る丸山が作る、フランス料理などのエスプリが入った「居酒屋料理」は、ユニークかつおいしい。メニューの端から端まですべて持ってきてほしくなる。
Photo:Kisa Toyoshimaアラカルトメニュー
アルコールは、「海外の人にも日本の文化のひとつである焼酎を楽しんでほしい」(丸山)と、焼酎や日本酒など「和酒」がメイン。ショウガ、サンショウ、トウガラシの辛みが楽しい、白石酒造の芋焼酎を使った「特製ジンジャーサワー」(1,300円)や、柳田酒造とタッグを組んだオリジナルの「前割り」焼酎などもラインアップしている。窓際には立ち飲みカウンターがあり、サクっと0次会で利用するのもよさそうだ。
ランチには、具材をひとひねりした「おむすび」を用意し、焼きサバに中東のミックススパイス「ザアタル」を合わせたり、めんたいこのかす漬に発酵バターを加えたものなど、斬新な味が楽しめる。また、海苔ソムリエの嶋田由美子がセレクトした有明海産の海苔を使用しているのもポイントだ。
Photo:Kisa Toyoshimaおむすび
常時6種類から2種類を選べるおむすびに、選べる主菜、汁椀、だし巻き卵、季節の副菜がセットになった平日限定の「MARUYAMA定食」(2,300円)や、ランチコース(6,000円)に加え、テイクアウトの「おむすびセット」(1,500円)も販売する。
Photo:Kisa Toyoshimaカフェ ダンス
隣には、「カフェ ダンス(CAFE DANCE)」が同時オープンした。朝食、ブランチはホームメイドワッフルを中心にしたメニューを販売。夜はナチュラルワインとタパスが楽しめる。
日本橋の夜を彩る居酒屋に足を運んでみては。
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